「こういう萌えアニメの存在感を少しでもTOHOシネマズ府中で感じたのははじめてかもしれない」
「何があった?」
「けいおんのポスターがあった。それほど目立つ場所ではないけどね」
「TOHOシネマズ府中で萌えアニメは見たこと無かったのだよね」
「自分が見ていないという意味ではなく、ポスターや予告編でもほとんどみたことがない」
「そうか。それで、非常に驚いたわけだね」
「うん」
「それで君の考えは変わったかい?」
「いや、何も変わらない」
「どうして?」
「コアなマニア向け映画とは縁遠い府中の劇場で萌えアニメの存在感を見たが、山ほど作られているはずの映画の中でやっとけいおん1本というのは営業力の弱さを訴えているようなものだ。けして前向き、肯定的には捉えられないよ」
「前向きには褒めないの?」
「褒めるもけなすも、どんなアニメか見たことないのになぜ語れると思うのだ?」
「ぎゃふん」
「ちなみに、軽音楽部の話らしいが、音楽や楽器の話題で受けているのなら、やはり『萌え』だけでは突破力不足なのかもね」
「世界に通用する『萌え』なのにね」
「でも地元レベルでは通用していないみたいだ」